スーパーセット法の効果、やり方、実際の部位別トレーニングメニュー例を紹介しています。筋肉を短時間で効率的に鍛えるトレーニング方法として、多くの人が日頃のトレーニングに取り入れています。トライセットやジャイアントセットなど、他のセット方法についても解説します。
Contents
スーパーセット法とは
トレーニングをしていて、こんな悩みを持った方は多いのではないでしょうか?
「最近マンネリ化してきたな…」「忙しくてトレーニングの時間が少ししか取れない…」
日頃筋トレを頑張っていると確かに少しずつ効果は現れます。ですが、多くの人は『短時間でもっと効率的なトレーニングができないのか』と頭を抱えた経験があるのではないでしょうか。
そんな方におすすめなのがスーパーセット法です。
スーパーセット法とは、拮抗する筋肉(上腕二頭筋と上腕三頭筋など)を連続してトレーニングする方法です。
上腕を例に考えてみましょう。スーパーセット法では、腕を伸ばす際に用いる上腕三頭筋と、その逆で腕を曲げる際に用いられる上腕二頭筋を休みなく連続して負荷を与えます。
実際のトレーニングメニューとしては、まず、ダンベルカールで上腕二頭筋を追い込み、続けてトライセプスキックバックで上腕三頭筋を鍛えるといったような組み合わせです。これら2種目を合わせて1セットとしてカウントします。
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スーパーセット法の効果
相反神経支配による回復促進
相反神経支配とは、ある筋肉が働く時、その逆の位置にある筋肉(拮抗筋)が緩む作用のことを言います。
肘を曲げて力こぶを作った時、力こぶ部分(上腕二頭筋)は硬くなっています。同時に、二の腕部分(上腕三頭筋)を触ると柔らかくなっているのがわかると思います。これが相反神経支配の作用です。
トレーニング時、ターゲットとなる筋肉(主動筋)は緊張状態にあります。この時、関節が適切に動くためには、拮抗筋が十分に緩む必要があります。このストレッチ効果により、筋肉がクールダウン、回復が促進されるのです。
時間短縮
拮抗する筋肉を相互にトレーニングするということは、通常のトレーニングで種目間に取る休み(インターバル)を短縮、あるいは取らずにトレーニングするということです。
トレーニングを日頃行なっていて、「なかなか筋トレに時間が費やせない…」という方もスーパーセット法を用いることで短時間で効率的に筋肉を追い込むことができます。
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トレーニングメニューの例
それでは、実際にスーパーセット法で行うトレーニングメニューの組み合わせを部位別にご紹介します。
上腕二頭筋×上腕三頭筋
1. バーベルカール×スカルクラッシャー
まず、バーベルカールで上腕二頭筋を意識しながら肘の動作だけでバーベルを巻き上げます。10回を目安に素早く行いましょう。
続けて、上腕三頭筋をターゲットにスカルクラッシャーを行います。肘を固定したまま、反動を使わずゆっくりと行います。各種目10回を1セットとして、3~4セットをインターバル1分で行いましょう。
2. ケーブルカール×ケーブルプレスダウン
最初はケーブルカールです。ダンベル種目などと違い、ケーブルを利用することで、動作の最初から最後まで負荷がかかり続けるのが大きなメリットです。肘を動かさないよう意識して行いましょう。
バーを持ち替えて、今度はケーブルプレスダウンを行います。ゆっくり行うことで、上腕三頭筋にしっかりと負荷がかかり続けていることを意識します。各種目10回を1セットとして、3〜4セットをインターバル1分で行いましょう。
上腕のトレーニングは多岐にわたり、組み合わせ次第で多様なスーパーセット法を行うことができます。ここでは、下記の動画でも上腕のトレーニングメニューをご紹介します。
大腿四頭筋×ハムストリングス
レッグエクステンション×レッグカール
太ももの筋肉は腕に比べて大きいため、非常にハードなセットになります。
まずは大腿四頭筋をターゲットとするレッグエクステンションです。反動を使わずゆっくりと行うことで非常に高い負荷をかけることができます。
次に、レッグカールを行います。しっかりとハムストリングスが収縮しきるまで脚を曲げます。各種目10回を1セットとして、3~4セットをインターバル1分で行いましょう。
大腿部がパンプアップすることで、上腕部のパンプアップより多くの成長ホルモンが分泌され、筋肥大が促進されます。
大胸筋×広背筋
ベンチプレス×ベントオーバーロー
こちらも大きな筋肉の組み合わせとなるスーパーセット法です。
まず1種目はベンチプレスです。ゆっくりと大胸筋が収縮しているのを意識しながら行いましょう。
次に、広背筋をターゲットとして、ベントオーバーローを行います。腰を痛めやすい種目のため、ゆっくりと行います。腕の力に頼らず、背中で引くイメージを持ちましょう。各種目10回を1セットとして、3~4セットをインターバル1分で行います。
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スーパーセット法の注意点
無理をしない
スーパーセット法は短時間で密度の高いトレーニングを行える反面、非常に体力消耗が激しいトレーニング方法です。
加えて、大腿部などの大きな筋肉は上腕などの小さな筋肉に比べて、連続で動かすのに多大なエネルギーを必要とします。
スーパーセット法に取り組む前に体力が残っているかどうか、慎重に判断してから行いましょう。そのため、スーパーセット法は、一般には腕などの小さな筋肉を鍛える際によく用いられます。
周囲の迷惑にならないように
同じ器具を使う場合は問題ありませんが、スーパーセット法では2種類のマシンを使ったり、ダンベルを複数使用する必要が出てきます。
他人のトレーニングに影響が出ないように周囲を見ながら行いましょう。軽量のダンベルや、腕立て伏せなどの自重トレーニングをスーパーセット法に取り入れることである程度場所を問わず自由に行うことができます。
コンパウンドセット法との違いは?
2種類の種目を同セットで行うトレーニング方法は「スーパーセット法」の他に、「コンパウンドセット法」というものがあります。これらの違いはなんでしょうか?
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- スーパーセット法:主動筋と拮抗筋をターゲットとした2種類の種目を連続して行う。(アームカール×トライセプスエクステンションなど)
- コンパウンドセット法:同一筋をターゲットとした種目を連続して行う。(インクラインカール×コンセントレーションカールなど)
つまり、スーパーセット法が2種類の相反する筋肉をターゲットとする一方で、コンパウンドセット法は同じ筋肉を複数の種目で追い込むトレーニング方法なのです。
この他にも以下のようなトレーニング方法があります。
トライセット法
コンパウントセット法+1種目=3種目で1セットとする方法
ジャイアントセット法
コンパウンドセット法+2種目=4種目で1セットとする方法
いずれも特定部位を集中的にパンプアップさせることを目的としており、非常にハードなトレーニングです。各種目が10回で限界となるような重量設定で、インターバルを2分程度取るようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか。今回はスーパーセット法についてまとめました。体力の消耗が激しい方法ですが、短時間で効率的にトレーニングに取り組みたい方にはうってつけではないでしょうか。
パンプアップもしやすく、メニューの組み合わせも豊富なため、飽きが来にくいトレーニング方法です。計画的に取り入れて、充実したトレーニング生活を送りましょう!
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トライセット法の項目のところが”コンパウンド種目”ではなく”コンパウント種目”になってる。