背中トレにはベントオーバーロー!腰を痛めないやり方も紹介

ベントオーバーローで背中を鍛える男性

広背筋で高重量を扱うベントオーバーロー。背中を鍛えるバーベルトレーニングとして主要な種目です。一方で、腰への怪我の不安、しっかり広背筋に効かせられない、僧帽筋を使ってしまうなどの悩みもよく耳にします。その解決策や手幅などの細かいコツなどを本記事で解説します。

筋トレデータベース

運動のタイプ 筋力トレーニング
メインターゲット部位 広背筋僧帽筋
筋トレタイプ コンパウンド種目
レベル 中級者
別名 バーベルロー

ベントオーバーローのターゲット部位

メインターゲット部位は広背筋僧帽筋です。広背筋は胸椎・腰椎から上腕骨を繋いでいます。僧帽筋は椎体から肩甲骨を繋いでいます。(より正確に知りたい方はこちらで広背筋こちらで僧帽筋の詳細が見れます。)

ベントオーバーローで利用する動きは、肩関節の伸展もしくは肩甲骨の内転です。肩関節の伸展は広背筋肩甲骨の内転は僧帽筋を主に使います。

このどちらの動きを使うかはフォームによります。イメージとしては脇を締めて脚の付け根に引くと広背筋脇を開いて肩甲骨を寄せると僧帽筋に効きます。

ベントローイングの正しいフォーム・やり方・参考動画

ベントオーバーローのフォーム

ベントオーバーローのやり方

1. 軽く膝を曲げ上体を倒す

2. バーを握り軽く肘を曲げる

3. バーを身体の方へ引く

4. ゆっくりバーを下ろす

5. 上記の運動を繰り返す

それではベントオーバーローの詳しいフォームについて見ていきましょう。

1. スタートポジションをとる

膝を軽く曲げ、腰から上体を倒します上体を倒す角度は30~60°程度が良いでしょう。足幅は肩幅程度、手幅は肩幅よりやや広い程度にしてバーを握ります。肘は軽く曲がる程度にしましょう。

2. バーを身体の方に引く

バーを身体の方に向かって引きます。この際、腰(脚の付け根)の方に引くと広背筋に、やや胸側に引くと僧帽筋に刺激がかかります。

3. バーが身体に当たる位置まで引き上げる

上腕二頭筋ではなく、背中(広背筋僧帽筋)でバーを引き上げてる感覚を意識しながら引き上げます。バーが自分の身体に当たる位置まで可動域を取って大丈夫です。

4. バーをゆっくり下ろす

バーをスタートポジションまで下ろします。この際、ゆっくり下ろすことでネガティブ動作中の負荷も抜かずに刺激を与えることができます。また、肘を伸ばしきってしまうと負荷が抜けているので注意しましょう。

5. 上記の運動を繰り返す

目標の回数を繰り返してください。基本は3sets×10repsを目指しましょう。高重量が扱える種目なので、10repsで限界が来る重量に設定しておきましょう。

ベントオーバーローの参考動画

フィジークカー・トレーナーの今古賀翔(sho_fitness)選手によるベントオーバーローの解説動画を紹介します。

ベントオーバーローで組むセットの平均重量と回数は?

ベントオーバーローは高重量を扱うことができる背中のトレーニング種目です。

コンパウンド種目であり、デッドリフトに次いでかなりの重量が扱える種目です。

ベントオーバーローの1RMの平均重量

こちらのサイトではベントオーバーローの1RMの値がレベルに応じて表で記されています。一例を出してみると以下の通りです。

  • 70kgの男性(初心者):37kg
  • 70kgの男性(中級者):75kg
  • 70kgの男性(上級者):99kg
  • 50kgの女性(初心者):12kg
  • 50kgの女性(中級者):35kg
  • 50kgの女性(上級者):51kg

ベントオーバーローの10回の平均重量

こちらは1RM(一回持ち上げるのが限界)の重量なので10回で扱う重量に換算すると以下の通りです。換算式は(MAX重量)=(使用重量)×{1+(Reps÷40)}を利用しました。小数点以下は切り捨てています。

  • 70kgの男性(初心者):29kg
  • 70kgの男性(中級者):60kg
  • 70kgの男性(上級者):79kg
  • 50kgの女性(初心者):9kg
  • 70kgの男性(中級者):28kg
  • 70kgの男性(上級者):40kg

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ベントオーバーローのコツ・注意点

フォームを変えて広背筋と僧帽筋に効かせる

ベントオーバーローのターゲット部位は広背筋僧帽筋です。広背筋は胸椎・腰椎から上腕骨を繋いでいます。僧帽筋は椎体から肩甲骨を繋いでいます。イメージとしては背中の中央と腰から肩へと伸びている大きな筋肉群です。(より正確に知りたい方はこちらで広背筋こちらで僧帽筋の詳細が見れます。)

そのため、バーを引く際に脇を締めると広背筋が、脇を開くと僧帽筋に刺激が入ります。

ここで注意すべきは、脇を開く開かないに関わらず腕の力は使わない意識です。肘から引き上げるイメージで行うと感覚がつかみやすいでしょう。

腰への負担を軽減するには骨盤の前傾を意識

ベントオーバーローに取り組むうえで、腰の怪我に不安を覚える人が多くいます。そういった方に意識していただきたいのが骨盤の前傾し背中を丸めないことです。

これはデッドリフトなどにも共通して言えることですが、背中を丸めて引き上げる動作をしてしまうと腰に大きな負担がかかります。これを避けるために、上体を倒す際に骨盤から倒す意識が重要です。

これにより、背中の丸まりが解消し、腰への負担が軽減されます。この意識を持ったうえでも腰に痛みが出る場合はデッドリフトやバックエクステンションなどで脊柱起立筋を鍛えつつ、軽めの重量でこなしましょう。

手幅やグリップによる効果は狙いが広背筋か僧帽筋かの違い

手幅による違い

手幅は基本、肩幅かやや広い程度で一般的です。しかし、手幅が広いと僧帽筋手幅が狭いと広背筋狙いになります。というのも、手幅を広げるほど脇が開くので肩甲骨を寄せる動きになり、手幅が狭いほど脇が閉まるからです。

グリップが順手と逆手の違い

グリップが逆手の場合、順手より広背筋に刺激を乗せやすいです。というのも、逆手でバーを持つと手を引く際に肘が弧を描くように引き寄せやすく、より脇を絞るように軌道がとりやすいからです。

広背筋の収縮を感じるためには、逆手のベントオーバーローは初心者におすすめです。

ダンベル、スミスマシンとの違いは軌道の角度の決めやすさ

一般にベントオーバーローはバーベルで行われています。しかし、ダンベルやスミスマシンでも行うことは可能です。ダンベルやスミスマシンを使った場合のバーベルベントオーバーローとの違いは軌道の角度の決めやすさです。

スミスマシンとの違い

スミスマシンではバーの軌道が固定されます。そのため、マシンの角度が自分が目的の部位に効かせやすい角度であった場合にスミスマシンは有効です。

しかし多くの場合、角度が垂直よりなので自身の上体を倒して調整する必要があります。

ダンベルとの違い

ダンベルではバーベルと同様、軌道は自由にとることができます。そこでバーベルとの違いといえば手首の可動域です。バーベルでは手首の動きは固定されていますが、ダンベルでは自由に動かすことができます。

そのため、脇の絞りが使いやすいのでバーベルより広背筋に刺激を入れやすいです。しかし、重量が大きくなるほど振り回されるので自分でコントロールする必要があり、ダンベルの場合は上級者向けの種目となります。

デッドリフトやワンハンドローイングの違い

デッドリフトとベントオーバーローはコンパウンド種目である一方で、ワンハンドローイングはアイソレート種目です。

重量については、デッドリフトが最も大きく、次にベントオーバーロー、そしてワンハンドローイングが一番使用重量が小さくなります。

対象部位に関しても、デッドリフトハムストリングス・脊柱起立筋・広背筋僧帽筋と背中から脚まで使う一方で、ベントオーバーローとワンハンドローイングは広背筋と僧帽筋と背中の筋肉のみを使います。そのため、デッドリフトとは全くの別物です。

そこでここからは、ベントオーバーローとワンハンドローイングの違いに関して説明します。ワンハンドローイングでは片側ずつ行い、逆側の手を姿勢の維持に使うのでベントオーバーローより姿勢が安定します。

そのため、ワンハンドローイングでは腰の怪我の不安もありません。しかし、使用重量は格段に小さくなるので、より聞かせる意識が必要になるといった違いが挙げられます。

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ベントオーバーローにおすすめのアイテム

ベントオーバーローでは高重量を扱いながら上体を倒して行うので、生身で行うのが不安な人も多いでしょう。そこでおすすめのアイテムをいくつか紹介します。

腰の怪我対策にトレーニングベルト

腰の怪我の対策に最も有効なのがトレーニングベルトです。きつく締め、腹圧を高める感覚がつかみやすくなります。ベントオーバーローに限らず、デッドリフトスクワットの際にも必須なので一本は自分のものを買うことがおすすめです。

バーを握る手助けにリストストラップやグローブ

ターゲットの筋肉より先に握力がなくなってしまい追い込めない、手のひらにマメができてバーを握れない、などの悩みがある人もいるのではないでしょうか。

そうした場合でも高重量でトレーニングを行う際におすすめなのがリストストラップやパワーグリップ、グローブです。こちらも長くトレーニングに取り組むうえでは買っておいて損はないでしょう。



まとめ

いかがでしたか。今回はベントオーバーローについてまとめました。コンパウンド種目であり高重量を扱える種目です。そのため、正しいフォームで鍛えることで、大きな広背筋を獲得するのに有効です。ぜひメイン種目として取り入れて、たくましい背中を手に入れてください!

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コメント

  1. 匿名 より:

    BORを自体重72kg体脂肪率12%BMI28で、バルクアップを目指し分割してbackをトレしていますが、バーベル100kg×10rep×10セットを毎回やっていたら、2回目の故障が、、腰をおそった!

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