減量・ダイエットには食事と運動が必要不可欠です。しかし、ネットではプロテインやサプリ、エステなど様々な情報が飛び交っています。これらは減量に必要なのか、本当に痩せるための方法をご説明します。
Contents
ダイエット・減量とは
一口にダイエット・減量と言っても、定義が曖昧です。そこでこの記事での減量は「筋肉量を維持しつつ、体脂肪を落とすこと!」と定義します。
減量の基本
「減量」や「ダイエット」と検索すると、プロテインやサプリメント、エステ、運動など、様々な情報が氾濫していますが、減量の基本は食事管理・食事制限です。
基本的には摂取カロリーよりも消費カロリーが上回ることで体脂肪を落とすことができます。
ではどのような食事管理を行えば痩せることができるのでしょうか。ここでは2つの方法をご紹介します。
脂質制限(ローファット)
まず最も標準的な食事制限方法として、脂質制限(ローファット)があります。この方法では、脂質の摂取量を少なくすることで摂取カロリーを抑えます。
基本的に摂取カロリーは消費カロリー以下、基礎代謝(寝ているだけで消費されるカロリー)以上に設定し、高タンパク、中糖質、低脂質になるように調整します。(詳細は次の項目で!)
糖質制限(ローカーボ・ケトジェニック)
玄人向けの食事制限法として糖質制限(ローカーボ・ケトジェニック)があります。この方法では炭水化物の摂取量を極端に抑え、タンパク質と脂質だけからカロリーを摂取します。
炭水化物を極端に抑えることで、体内で使用されるエネルギー源が炭水化物か脂質に切り替わり(この状態をケトーシスと呼びます)、体脂肪が落ちやすい状態になります。
ファスティングは効果的?
流行りの減量法としてファスティングがあります。確かに食事をとらないので体脂肪が落ちるには落ちるのですが、体重減少分の大半は便とむくみがなくなったことによるものです。
また、過剰にカロリーを制限することは筋肉の分解と基礎代謝の減少の危険性があるため、オススメできません。
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減量のやり方 期間・体重変化のペース・食事
では実際に摂取カロリーの設定はどのようにすればいいのでしょうか。ここでは脂質制限を例に順番に説明していきます。
基礎代謝・消費カロリーの求め方
減量を始めるにあたり、まず自身の基礎代謝と消費カロリーを把握する必要があります。
こちらのサイトで年齢、身長、体重、性別から基礎代謝量を計算できます。
さらに、計算した基礎代謝に以下の表の数値をかけることで、消費カロリーの計算が可能です。
自分の基礎代謝・消費カロリーを把握することは増量でも減量でも重要です。
減量ペースの決め方
筋肉をできるだけ落とさずに減量するには、1週間に体重の0.5~1.0%を目安にすると良いと言われています。
体重が50kgのAさんの場合を例とすると、1週間に250g~500g、つまり1ヶ月で1~2kgの減量が適切と言えます。
摂取カロリーの決め方
減量ペースが決まったら、摂取カロリーを決めていきます。1kgの体脂肪を落とすためには、7,200kcal分の食事制限が必要となります。
Aさんの場合、1月に2kg落としたいため、1月で14,400kcal、1日あたり480kcal分消費カロリーが摂取カロリーを上回る必要があります。
そのため、Aさんの消費カロリーが2,280kcalであれば、減量中の摂取カロリーは1,800kcalとなります。
PFCバランスの決め方
摂取カロリーが決まれば、最後にPFCバランスを決めていきます。PFCバランスとは、P(Protein;タンパク質)F(Fat;脂質)C(Carbohydrate;炭水化物)の比率のことです。
タンパク質と炭水化物は1gあたり4kcal、脂質は1gあたり9kcalになります。
たんぱく質量の算出
まず、タンパク質は体重の2~3倍(グラム)の摂取を心がけましょう。タンパク質が不足すると、体脂肪だけでなく筋肉もやせ細ってしまい、スタイルが悪くなるだけでなく基礎代謝も低下してしまいます。
体重が50kgのAさんの場合、タンパク質は100g以上摂取することが望ましいです。
タンパク質は1gで4kcalのため、摂取カロリーとしては、4×100=400で400kcalとなります。
脂質量の算出
次に、脂質は摂取カロリーの10~20%に抑えましょう。しっかり脂質をカットすることで体脂肪が減少していきます。
Aさんは摂取カロリーが1,800kcalなので、その20%である360kcalを脂質から摂取します。摂取量としては、脂質1gは9kcalなので
360÷9=40で40gとなります。
炭水化物量の算出
最後に、残りの摂取カロリーを炭水化物から摂取しましょう。
これまでの計算でAさんはタンパク質から400kcal、脂質から360kcalを摂取することになっています。よって炭水化物から摂取するカロリーは
1,800–(400+360)=1,040kcalとなります。
炭水化物は1gで4kcalのため、実際の摂取量としては
1,040÷4=260で260gとなります。
ここまでの計算をまとめると以下の通りです。
Aさんの1日あたりの食事内容
- 摂取カロリー 1,800kcal
- タンパク質 100g以上
- 脂質 40g以下
- 炭水化物 260g
あくまでこの数字は目安なので、脂質が多かった日は炭水化物を減らすなど、その都度調整しましょう。
私の例ですが、優先順位としては以下のようになっています。
① 体重×2のタンパク質を摂取すること(足りない日はカロリーオーバーしてでもプロテインを飲みます)
② 目標の総摂取カロリーを下回ること
③ 脂質由来のカロリーは総摂取カロリーの15%以下にすること
④ 基礎代謝以上のカロリーを摂取すること
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食事のタイミングは?
減量中はただでさえアンダーカロリー(消費カロリー>摂取カロリー)のため、筋肉のカタボリックを起こしやすくなります。予防策としては、食事回数を増やし、できるだけ空腹感を感じる時間を減らすように心がけましょう。
極端な例ですが、私の減量期の食事をご紹介します。
6:00 起床後:プロテイン
7:30 朝食:鶏胸肉と野菜のスープ
12:00 昼食:ざるそば
15:00 間食:おにぎり
17:00 トレーニング中:マルトデキストリン、BCAA
18:30 トレーニング後:プロテイン
20:00 夕食: オートミール、鶏胸肉
24:00 就寝前:プロテイン
このようにこまめに食事をすることで空腹感も軽減しますし、筋肉のカタボリックを防ぐことができます。私の場合はさらに、トレーニング前後に炭水化物を集中させることで、減量期でも質の高いトレーニングができるよう工夫した結果、減量期にもかかわらず筋肉量を増加させることもできました。
減量中のトレーニングはどうする?
「減量」と聞くと有酸素運動を想い浮かべがちですが、実は減量期間は無酸素運動、筋トレが重要になります。
もちろん有酸素運動によって消費カロリーを増やすことはできるのですが、有酸素運動をしなくても食事制限によって体脂肪を落とすことはできますが、有酸素運動で消費できるカロリーは微々たるものです。
さらに、有酸素運動で筋肉が落ちてしまっては意味がありません。
そこで定期的に無酸素運動を行うことで、「身体に筋肉が必要だ!」という状態を維持し、筋肉がやせ細ることを防ぎましょう。
減量の豆知識
巷にあふれる真偽の怪しい減量方法に関して、私見ですが解説していきます。
お腹、二の腕、足の部分痩せは可能?
いわゆる体脂肪が気になる部位として、お腹、二の腕、足の部分痩せをしたい!と言う方々が多くいますが、部分痩せは基本的に不可能です。
腕のトレーニングで消費するカロリーは必ずしも腕の脂肪を使用するわけではないので、減量では全身の体脂肪が満遍なく減っていきます。
しかし腹、二の腕、足は基本的に脂肪量が多い部位なので(脂肪は身体の中央に近いほどつきやすい)太ると気になりますし、減量しても最後までしつこく残ります。根気よく続けて最後まで絞りきるしかありません。
セルライトはどう落とす?
セルライトと呼ばれるものは医学上存在しません。肥大化した脂肪細胞が皮膚に引っ張られて歪に見えるだけで、実情としては普通の脂肪細胞と変わりません。痩せれば普通に落ちます。
エステは効果的?
エステなどのマッサージによってむくみが取れたり、汗を流したりと、一時的に体重が落ちはしますが、根本的な減量効果はありません。
血行促進によって基礎代謝の向上が見込めるとの記事もありますが、基礎代謝が多少上がったところでそれ以上食べていれば痩せることはありません。
あくまで補助的な効果なので減量での優先度はかなり低いです。
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減量に役立つサプリメント
減量では普段の食事(これまで太ってきた食事)とは大きく異なる食事が必要となるため、思うようにPFCバランスをコントロールできなかったり、偏った食事で体調を崩してしまったりします。
そこでここではこれらの問題を解消できるオススメサプリメントを紹介します!
マルチビタミン&ミネラル
減量期は食事量が減る上に、栄養価の低い食品がメインとなるため、必然的に微量栄養素であるビタミン・ミネラルが不足しがちです。
私も減量中に風邪を引いたり、体調を崩したりした経験が何度かあります。しかしマルチビタミンを摂取することで必要量の微量栄養素を確保することができ、それ以来風邪を引いたことがありません。
減量期の必需品として非常におすすめです!
プロテイン
減量中に肉からタンパク質を摂取しようとすると余分な脂質も摂取してしまい、脂質摂取量や摂取カロリーをオーバーしてしまいがちです。
そこで、純粋なタンパク質であるプロテインを活用することで必要なタンパク量を確保しましょう。減量期の必需品として非常におすすめです!
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BCAA
減量中のハードなトレーニングや有酸素運動は、カロリー不足によって筋肉が分解してしまうカタボリックの危険性があります。そこでBCAAを摂取することでカタボリックを防止し、効率的なトレーニングが可能となります。おすすめです!
HMB
HMBには筋肉の分解抑制効果があるため、減量期に摂取することでBCAAと同様に効率的なトレーニングが可能となります。お財布に余裕があればおすすめです!
共役リノール酸(CLA)
共役リノール酸(以下CLA)は脂肪酸の一種ではありますが、脂肪細胞に蓄えられた脂肪を細かく分解するだけでなく、脂肪燃焼を促進させる役割があります。あまり聞き覚えがないかもしれませんが、欧米圏ではかなり浸透しています。
私自身も減量中に使用していましたが、カロリー不足による末端冷え性だったのが改善し、飲むと内臓がカーッと熱くなるような印象を受けました。お財布に余裕があればおすすめです!
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L-カルニチン
脂質の代謝は細胞内のミトコンドリアで行われますが、脂質単独ではミトコンドリアの膜を通過することができません。
しかし脂質がL-カルニチンと結合することで膜を通過し、エネルギーに変換することができます。つまり体内のL-カルニチン量が多いほど、脂肪を燃やしやすいと言えます。
上記のCLAと併用することで相乗効果が見込めます。私も減量中にCLAと併用していましたが、服用していない時と比較してエネルギー不足で疲れ果てることが少なくなり、トレーニングの質が上がったと感じています。
お財布に余裕があればおすすめです!
減量のまとめ
いかがでしたか?辛い減量生活ですが、摂取カロリーやPFCバランス、食事回数をしっかり管理することで計算通りに体重が減り、非常に達成感を得られます!
特に、1度減量を成功させると増量で体脂肪が増えてしまっても、「私は10kg痩せられたんだ!」という自信があるため安心して増量することができます。
また、減量を機に普段の食事を見直し、健康的に美味しい食事を楽しむこともできるようになります。
夏に向けてしっかり絞って、キレイな身体を見せつけましょう!
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