どこのジムにも置いてあり、最初に取り組むチェストプレス。初心者向けと言われるものの、正しいフォームでないと腕や肩を使ってしまい胸に効いている感覚がつかめません。そこで、今回は初心者でもしっかりと効かせる正しいフォームやコツを解説します。
Contents
筋トレデータベース
運動のタイプ | 筋力トレーニング |
メインターゲット部位 | 大胸筋、上腕三頭筋 |
筋トレタイプ | コンパウンド種目 |
レベル | 初心者 |
別名 | なし |
チェストプレスのターゲット部位
メインターゲット部位は大胸筋、サブターゲット部位は上腕三頭筋です。大胸筋は上部中部下部に分けられます。
上部は鎖骨に、中部は胸骨に、下部は腹直筋鞘前葉に起始し、いずれも上腕骨にて停止します。チェストプレスでは大胸筋全体を鍛えますが、その中でも基本の姿勢では中部・下部に大きく負荷が乗ります。
大胸筋の働きは、上腕の内旋・上腕の内転・肩の屈曲があります。その中でチェストプレスでは上腕の内転を利用します。
肩甲骨を寄せて下制させる(下ろす)ことでしっかりと胸を張ることができるので、大胸筋を効果的に利用できます。
チェストプレスの正しいフォーム・やり方
1. マシンに座ってバーを握る
2. 胸を張って、肘を90°に曲げる
3. 大胸筋を収縮させバーを押す
4. 腕を伸ばしたらゆっくりバーを下ろす
5. 上記の運動を繰り返す
それではチェストプレスの詳しいフォームについて見ていきましょう。
1. スタートポジションをとる
バーの高さが大胸筋の中央になるようにシートの高さを調整します。
2. 肩甲骨を下制し胸を張り、肘の角度を90°にする
肩甲骨をしっかり寄せた後、下制し(下ろし)ます。胸を張りシートには肩甲骨とお尻を付け、腰あたりにはアーチで空間を作ります。
バーを握る時は、肘の角度が90°になるようにしましょう。脇を開く角度は自然な角度にしましょう。肩甲骨をしっかり下制させていると自然と脇の角度は45°程度になるはずです。
3. 大胸筋を収縮させバーを押す
バーを押す際には腕の力ではなく、大胸筋の収縮を意識して押し出しましょう。バーを押していく際には肘が伸び切らないように意識しましょう。
また、肩甲骨がシートから離れてしまうと肩の前部を使ってしまうのでそちらも気を付けましょう。
4. 腕を伸ばした後、バーをゆっくり下ろす
大胸筋を収縮させ、軽く肘が曲がる位置まで腕を伸ばした後、スタートポジションまでバーを下ろします。
5. 上記の運動を繰り返す
目標の回数を繰り返してください。基本は3sets×10repsを目指しましょう。高重量が扱える種目なので、10repsで限界が来る重量に設定しておきましょう。
チェストプレスで組むセットの重さの目安や回数は?
チェストプレスは肘関節と肩関節を利用するコンパウンド種目です。そのためマシン種目の中では高重量が扱えます。初心者向けのメニューでもあり、トレーニングに慣れる意味も込めて10回を1セットとし、3セット行うことをお勧めします。
こちらの記事によるとセットの平均重量を1RMから換算して出しています。
初心者は1RMの40%、中級者は1RMの40~70%の重量をおすすめしています。また、1RMの強化を目的とする場合には1RMの70~100%の重量がおすすめされています。
そして、大胸筋の見た目のサイズアップには1RMの70~85%の重量が理想的だそうです。
スポンサーリンク
チェストプレスのコツ・注意点
胸に効かせるためにはゆっくりと押し出す
これはどの種目においても共通なのですが、バーを押し出すスピードはゆっくりと行いましょう。確かに、ポジティブ動作を爆発的に行うトレーニング方法もありますが、こちらはしっかりとターゲット部位を動かせる上級者向けです。
そのため、初心者向けの方法としては、しっかりと大胸筋の動かし方を意識しゆっくり動かすことがおすすめです。大胸筋の動かし方を把握できないまま速くバーを押し出そうとすると余計に上腕三頭筋や三角筋前部(肩の前部)を使ってしまうので注意しましょう。
胸に効かない場合は先に可動域の広い胸トレーニングを!
チェストプレスは初心者向けの大胸筋トレーニングマシンです。しかし、特に初心者にありがちなのが上腕三頭筋や三角筋前部(肩の前部)を使ってしまいます。
そんな場合には、一種目目にダンベルベンチプレスなどの可動域の広い胸トレーニングを行った後に取り組むことをおすすめします。というのも、ダンベルベンチプレスは大胸筋トレーニングの中でも非常に可動域が広く、大胸筋の運動を意識しやすい種目です。
大胸筋をしっかりと意識した種目を挟むことで、チェストプレスにおいても大胸筋の運動を意識しやすくなります。
肩と腕が疲れる場合は肩甲骨を意識
チェストプレスは初心者向けの大胸筋トレーニングマシンです。しかし、特に初心者にありがちなのが上腕三頭筋や三角筋前部(肩の前部)を使ってしまいます。
そうした場合に意識すべきは、肩甲骨を下制(肩甲骨を寄せて下ろす)ことです。そうすることで胸をしっかりと張れ、大胸筋の収縮を意識できます。
もう一つ意識すべき点は、肩甲骨をシートから離さないことです。肩甲骨がシートから離れ、前に出てしまうと三角筋も利用してしまいます。
チェストプレスで大胸筋上部に効果を与える方法
チェストプレスのフォームを変える 参考動画も紹介
ボディービルダーでもあるコアラ小嵐選手が自身のyoutubeチャンネルで投稿していた動画を紹介します。チェストプレスマシンのフォームを変形させることで大胸筋上部を狙っています。
以下簡単にやり方を紹介します。実際に投稿されている動画も紹介しますので是非参考にしてみてください。
1. 椅子を高めに設定し背もたれを前傾気味にセットする
2. 人差し指が横に来るように逆手にバーを握る
3. 肩を挙上させたまま大胸筋を収縮させバーを押す
4. 腕を伸ばしたらゆっくりバーを下ろす
5. 上記の運動を繰り返す
注意点としては背中のアーチを作らない、肩を挙上させることです。また、こちらのフォームでは肩の怪我に注意する必要があります。重量設定も自身の体と相談して怪我のないように設定しましょう。
インクラインチェストプレスマシンを使う
チェストプレスマシンだけでなく、インクラインチェストプレスマシンを置いているジムもまれにあります。そのため、大胸筋上部をチェストプレスマシンで狙う場合にはインクラインチェストプレスマシンを利用するのも一つの手段です。
スポンサーリンク
ベンチプレス100kgあげるためのチェストプレスは?
誰しもの目標としてベンチプレス100kgがあると思います。そこでベンチプレス100kgを上げるためにはチェストプレスが何kg上がればいいのかという疑問を持つかもしれません。先に答えを言ってしまうと、チェストプレスが〇〇kg上がったからベンチプレス100kgが上がる!というものはありません。
そもそも、チェストプレスでは軌道が安定しているのでスタビライザー的な役割をする補助となる要素に刺激は入りません。
一方でベンチプレスでは軌道が一定ではないのでスタビライザー的な役割をする補助となる要素にも刺激が入ります。従ってベンチプレスとチェストプレスの重量は別物です。
そのため、ベンチプレスの重量を伸ばしたい場合にはベンチプレスをメインに取り組みましょう。
まとめ
いかがでしたか。今回はチェストプレスについてまとめました。マシントレーニングでは珍しいコンパウンド種目であり高重量を扱える種目です。
また、特に初心者向けのトレーニングとして定番な種目です。そのため、正しいフォームで鍛えることで、初心者でも大胸筋の成長に有効です。ぜひチェストプレスで大胸筋の運動を意識して、他の胸トレーニングにも生かしましょう!
この記事を読んだ方におすすめの記事はこちら
スポンサーリンク