ボディメイクをしていくと意識する増量期と減量期。身体をデカくするのに悩む人向けに増量期の解説とそのやり方を紹介します。
むやみに筋トレだけしていても中々増量はうまくいきません。単に体重を増やすだけではないサイズアップを目指しましょう!
Contents
増量とは 筋トレと密接な関係
増量とは、その名の通り体重を増やすことや、身体を大きくすることです。
トレーニングを初めて、ボディメイクを意識する人が次に考えることが、増量と減量でしょう。文字通りに意味を考えると(増量)=(体重を増やすこと)、(減量)=(体重を減らすこと)となります。
しかし、かっこいい身体を作る上では、体重を増やす際には筋肉量で、体重を減らす際には脂肪量で調整を行いたいものです。筋肉量で体重を増やす(身体を大きくする)ことはバルクアップとも言います。
これは非常に難しく、どのような原理か解明されていない部分もあれば、実際に間違った情報も多いです。
そこで、本記事では初心者でもわかりやすい増量方法に関して解説します。
ボディメイクの基本
ボディメイクの基本はカロリー収支です。
カロリー収支とは、(1日の総摂取カロリー)―(1日の消費カロリー)です。1日の総摂取カロリーより多くのカロリーを消費を継続すれば体重は減ります。1日の消費カロリーより多くのカロリーを摂取し続ければ体重は増えます。
従って、増量をする場合には消費カロリー以上にカロリーを摂取しましょう。
摂取カロリーと消費カロリー
摂取カロリーは文字通り、1日に食事から摂取したもののカロリー全てです。朝ごはん、昼ご飯、夜ご飯、おやつなどです。また、多くの飲み物にもカロリーはあります。それらを合計した値が摂取カロリーになります。
ほとんどの商品の裏面に栄養成分表示としてカロリーは書いてます。熱量(kcal)やエネルギー(kcal)と書いてある部分です。
消費カロリーは大きく二つに分けられます。基礎代謝と生活活動代謝です。食事誘発性熱産生というものもありますが、この二つと比べると小さいので今回は無視して考えます。
基礎代謝を簡単に言うと、生きてるだけで消費するカロリーです。自分の意識に関わらず心臓は動きますよね?そういった必然的に消費されるカロリーだと思ってください。
こちらのサイトで年齢、身長、体重、性別から基礎代謝量を計算できます。自分の基礎代謝を把握することは増量でも減量でも重要です。一度計算しておくことをオススメします。
基礎代謝を求める計算式はいくつか存在しており、それぞれで若干異なる数値となります。なので、あくまでも目安としておくのが良いでしょう。
続いて、生活活動代謝です。こちらは自分が運動することで消費されるカロリーです。買い物に行くときに歩いたり、荷物を運んだり、スポーツをしたりなどで消費されているカロリーです。こちらのサイトで自分の行った運動の消費量が計算できます。
増量(バルクアップ)の種類
増量の仕方として、いくつかの種類があります。リーンバルク・クリーンバルク・ダーティバルクなどです。
リーンバルク(lean bulk)
リーンバルク(lean bulk)とは、英単語の”lean(意味:贅肉がなく引き締まった、やせた)”という言葉の通り、身体を大きくするのですが、極力脂肪を付けずに筋肉だけで大きくすることを意味します。
従って、摂取カロリーにも上限があり、その値を越えないように食事をします。その分、身体を大きくするまでの期間はほかのバルク方法と比べて時間がかかります。
クリーンバルク(clean bulk)
クリーンバルク(clean bulk)とは、英単語の”clean(意味:きれいな、均整の取れた)”という言葉の通り、きれいな食事をするというものです。
脂質よりも、炭水化物やタンパク質をメインに食事を組みます。摂取する脂質も青魚やアボカドといった良質な脂質からとります。
クリーンバルクでは脂肪を載せないように意識することはありませんが、炭水化物とタンパク質をメインとした食事ではそこまでのオーバーカロリーにはなりにくいので、リーンバルクに似たバルクアップも可能となります。
ダーティバルク(dirty bulk)
ダーティバルク(dirty bulk)とは、英単語の”dirty(意味:汚い)”という言葉の通り脂質も気にせずオーバーカロリーな食事でバルクアップを狙います。
増量ペースが早くなるものの、その分脂肪も乗る方法です。従って、一気に増やす代わりにその後の減量も他のバルクアップ方法と比べると大変になります。
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増量のやり方 期間・体重変化のペース・食事
増量期間はどれくらい?
増量するためには摂取カロリーを大きくする必要があります。その期間の目安は4~6ヶ月程度が良いでしょう。
ボディメイクをしてる人の多くが夏場(7~9月)で引き締まった身体を手にしたいと思うはずが多いはずです。そうなると、残りの9ヶ月間で増量と減量をする必要があります。筋肉が増える早さと脂肪が減る早さでは筋肉が増える早さの方が遅いです。
そのため、減量期間より増量期間の方が長くとるべきです。従って増量期間の目安が3~6ヶ月となります。
増量ペースと食事は?効果的なのは+500~1000kcal!?
増量中の食事の内容は、クリーンバルクなのかダーティバルクなのかで変わってきます。しかし、どちらにせよ変わらないのは総摂取カロリーと摂取タンパク質量です。
増量するうえで1日当たり500~1000kcal余分に必要です。
オーストラリア国立研究所(Australian Sport Comission :AIS)によるこちらの報告では、「効果的な筋肉の獲得には最低2000~4000kJの余剰摂取が必要」とされています。すなわち、1日に478~956kcalの余剰摂取が必要です。
また、減量期間で何キロ脂肪を落とせるかから考えでみます。減量期では体重を月3kg程度減らすことが多いです。従って3~6ヶ月の増量期間では7.5~20kg程度増やす必要があります。
こちらのサイトによると脂肪1kgの減量に約7000kcalのマイナスが必要です。従って単純計算で4~6ヶ月で52,500~140,000kcal、つまり1日当たり437.5~778kcal程度余分に摂取する必要があります。やはり、1日当たり500~1000kcal程度の余剰摂取が必要だと考えられます。
続いて、タンパク質量の摂取です先ほどと同様に、オーストラリア国立研究所によるこちらの報告では「ほとんどの場合、体重1キログラムあたり1.2~2gのタンパク質を提供する高エネルギー食によって、必要なタンパク質が満たさる。」とされています。
従って、1日500~1000kcalの余剰摂取、体重1kgあたり1.2~2gのタンパク質が必要です。
増量中のトレーニングは?
増量期間は普段以上に栄養を摂取できているので、トレーニングも今まで以上にハイボリュームに行うことができます。特に体重が増えるにつれて、高重量を扱えるようになります。
PRをガンガン伸ばして、メインセットの重量を普段よりも上げていくことを目指しましょう。これは漸進性過負荷原則というバルクアップの上で重要な考え方の一つです。
増量期のマクロ栄養素の内訳
この項では成人男性と成人女性の平均体重・身長のデータを参考に、増量期トレーニー向けのマクロ栄養素の内訳を紹介します。
また、基礎代謝はこちらのサイトを用い、生活強度Ⅱ(やや低い)として、消費カロリーを(基礎代謝)×1.5としています。
そして、たんぱく質量は体重1kgあたり2g以上、脂質量を総摂取カロリーの20~30%、残りを炭水化物量としています。
今回出す数値は目安の一つとしてとらえてください。消費カロリーの計算の仕方も複数あり、若干の差が出ます。しかし、大きく外れていることもないと考えられます。
実際に増量を始めたら自分の身体と相談しながら、随時修正していきましょう。
1.男性向け(30歳、身長170cm、体重65kg)
30歳、身長170cm、体重65kgの場合、消費カロリー:約2400kcal、基礎代謝:約1600kcalです。
従って、増量期に摂取すべきカロリーとマクロ栄養素の内訳は次の通りです。
総摂取カロリー:約3000kcal、たんぱく質:150g(600kcal)、脂質:100g(900kcal)、炭水化物:375g(1500kcal)
たんぱく質150gはプロテイン7~8杯(1杯20g)、炭水化物375gはコンビニのおにぎり9~10個分(1個40g)に相当します。不足分は間食として摂取して補ってみましょう。
2.女性向け(30歳、身長155cm、体重50kg)
30歳、身長155cm、体重50kgの場合、消費カロリー:約1800kcal、基礎代謝:約1250kcalです。
従って、増量期に摂取すべきカロリーとマクロ栄養素の内訳は次の通りです。
総摂取カロリー:約2300kcal、たんぱく質:100g(400kcal)、脂質:75g(675kcal)、炭水化物:300g(1200kcal)
タンパク質100gはプロテイン5杯(1杯20g)、炭水化物300gはおにぎり7~8個分(1個40g)に相当します。不足分は間食として摂取して補ってみましょう。
増量期に使える使えるサプリ
増量期に使えるサプリを紹介します。数多くのサプリがありますが、今回は増量期に使え、特に初級者・中級者に向けた必須のサプリメントを紹介します。
ほかの細かい補助的な役割を担うサプリもたくさんありますが、次の2つが非常に便利でしょう。
プロテイン
増量期に必ず確保したいタンパク質です。プロテインとは英単語の”protein(意味:タンパク質)”のことです。増量期には1日に体重の2倍gはできれば摂取したいですが、その場合にどれくらいタンパク質=プロテインが必要でしょうか。
仮に体重が70kgの人であれば、140g程タンパク質=プロテインが必要ということになりますが、これは鳥胸肉700g相当になります。普通の食事ではまずプロテイン140gをクリアすることは難しいでしょう。食事だけでは必要分を補いきれない人のためにプロテインがあります。
こちらの記事でiHerbで購入できるおすすめのプロテインを紹介しています。アメリカで人気ナンバー1のプロテインはこちらから安く購入することが可能です。
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マルトデキストリン
マルトデキストリンとは炭水化物のことです。クリーンバルクを狙う方などは、増量期に余剰カロリーを摂取する際に、脂質ではなく炭水化物から摂取します。
また、トレーニング前後のエネルギー補給として炭水化物を摂取する方もいます。そうした方にお勧めできる手軽なサプリメントです。特にトレーニング後にプロテインと同時に飲んでしまうのが楽でしょう。
コストパフォーマンスでいくと、マイプロテインのマルトデキストリンがおすすめです。過去のバレンタインセール時には10kgで1295円と1kgあたり129.5円まで値引きされるほどの安さです。
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増量期の注意点 摂取カロリーが足りない!?
増量期に陥りがちな失敗は、摂取カロリーが足りないという事態です。毎食しっかりお腹いっぱいまで食べたものの、実際にカロリー計算をしてみると意外と普段と変わらない摂取カロリーだったりします。
そこで、おすすめなのが毎食のカロリーを記録することです。最近ではほとんどの商品に栄養成分表示が載っています。そこで、面倒ではありますが1日の摂取カロリーをメモしてみることをオススメします。
そうすることで、どの程度の食事でどの程度のカロリーかの感覚をつかめます。
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トップビルダー・フィジーカーの増量食メニュー
ここから、ボディビルやフィジークコンテストにて結果を残している選手の増量食の一例を紹介します。トップ選手の体型に対する食事ということを前提にして参考にしてみてください。
Phil Heath(フィル・ヒース)
こちらの記事でフィルヒースの増量食を紹介しています。1日に6食摂取しています(内1食がドリンク)。
1食目:卵白6個、ホットシリアル(cream of wheat)1カップ、水226g
2食目:牛モモ肉226g、白米2カップ、ブロッコリー
3食目:鶏ムネ肉226g、玄米2カップ、アスパラガス
4食目:プロテイン60g、カーボハイドレート(炭水化物)150g
5食目:牛モモ肉226g、白米1.5カップ、ほうれん草
6食目:ティラピア226g、ブロッコリー
Jeff Seid(ジェフ・サイド)
1年前のものにはなりますが、以下の動画で、IFBBプロ選手であるJeff SeidのFull Day Bulking Mealが公開されてます。1日に7食摂取しています(内2食がドリンク)。
1食目:インスタントオーツ、ブルーベリー、卵白、アーモンドミルク、卵焼き(全卵2個、卵白10個)
2食目: 玄米、チキン
3食目:プロテイン2スクープ、ピーナッツバター、アーモンドミルク、卵白、バナナ
4食目:玄米、チキン
5食目:玄米、ステーキ
6食目:プロテイン、ピーナッツバター、卵白
7食目:鶏胸肉、スイートポテト
まとめ
いかがでしたか。今回は初心者でも取り組めるように増量期に関して解説しました。初めての増量期だと、割れた腹筋を失うことなどでモチベーションが下がりがちです。
しかし、しっかりとサイズアップをすることが、素晴らしい仕上がりへの一番の近道です!絞った後を楽しみにバルクアップを狙いましょう!
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