ワンハンドローイングのフォーム、コツ、効果についてまとめていきます。広がり、厚みが求められる背中の種目の中でも少しのコツで今まで以上の刺激を感じることができる奥深い種目です。広がりを意識するか厚みを意識するかで、ターゲットとなる部位が広背筋なのか僧帽筋なのかが変わります。どちらもマスターしてみましょう。
Contents
筋トレデータベース
運動のタイプ | 筋力トレーニング |
メインターゲット部位 | 広背筋 |
筋トレタイプ | アイソレーション種目 |
レベル | 初心者 |
別名 | ワンハンドロー / ダンベルローイング / ダンベルロー |
ワンハンドローイングとは ベントオーバーローとの違い
その名の通り、片手でダンベルを引く動きで広背筋を狙う種目です。ベントオーバーロウなどのバーベルを用いたローイングの種目より重量が落ちるものの、可動域を広くとれます。加えて、姿勢の維持に力を使う必要がないので、ベントオーバーローよりも背中に意識を集中させられます。
また、片側ずつ交互に行うため、左右で筋量に差がある方や、身体のゆがみなどのからバーベル等では狙いの部位に負荷を均等に乗せにくい方に特におすすめできます。
一方で、無理に高重量を扱ったり、正しいフォームや動作への意識を習得していない方ですと、負荷が上腕二頭筋へ逃がしてしまう場合もあります。正しいフォームで広くて厚い背中を獲得しましょう!
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ワンハンドローイングのターゲット部位 狙いは広背筋?僧帽筋?
ワンハンドローイングのメインターゲット部位は広背筋です。サブターゲットは僧帽筋の中部から下部です。
広背筋は胸椎・腰椎にかけて上腕骨へ、仙骨・腸骨稜(骨盤の後部)から上腕骨へ、肋骨から上腕骨へとつながっています。また主な働きは大円筋と共に肩の伸展、肩の内転、肩の内旋です。従って、広背筋に刺激を与えるためには肩と腰を近づけるような動きが必要です。
そのため、しっかりと肩甲骨を下制させるのが重要です。ボディビルのポージングでいうラットスプレッドのポーズの意識です。
続いて、広背筋の上部あたりは僧帽筋の中部・下部に覆われています。
従って肩甲骨を下制させるのではなく、ただ寄せるだけの動きだと僧帽筋の中部・下部にも刺激が入ります。僧帽筋の中部・下部を鍛えると背中に厚みが、広背筋や大円筋を鍛えると背中の広がりが増します。自分の目的に合った部位を狙っていきましょう。
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ワンハンドローイングの正しいフォーム・やり方
1.スタートポジションを作る
フラットベンチなどの上に片手を付き、同じ側の膝も乗せます。半身だけ四つん這いのような姿勢です。そして逆側の手でダンベルを握り、逆側の足は楽な体勢になるよう斜め外側につきます。
地面からダンベルを持ち上げ、肘を軽く曲げ背中が丸まったり、反りすぎたりしないようにしましょう。また、骨盤も左右に傾かないようにしましょう。この姿勢がスタートポジションです。
2.ダンベルを引き上げる
肘が外に逃げないよう脇をしめながら、肘を先行させるようダンベルを持ち上げます。腕ではなく肩甲骨を下制させ背中の筋肉で引き上げましょう。肩甲骨を寄せ、腰側に落とす感覚です。
また、ダンベルはゆっくりと引き上げましょう、勢いよく上げようとすると腕の力を使ってしまいます。そして、肘が上がりきった位置がフィニッシュの位置です。
3.ダンベルを下ろす
スタートポジションまでゆっくりダンベルを下ろしましょう。重力に任せ勢いよく下ろしてしまうと負荷が抜けてしまいます。
4.ダンベルを離しベンチから降りる
ダンベルをおろしきってから、ゆっくりダンベルを床に下ろしましょう。高重量のダンベルを扱っていると手を離してダンベルを落下させがちですが、ダンベルも床も傷つけてしまいます。
5.上記の運動を繰り返す
目的の回数を行ってください。基本的に3sets×10repsが限界となるような重量で、3sets×10repsで良いでしょう。
ワンハンドローイングの参考動画
ワンハンドローイングのコツ・注意点
ダンベルの握り方に注意
ダンベルを握る際には人差し指から小指までを引っ掛け、親指はダンベルが落ちないよう添える意識しましょう。握るときは薬指と小指側で握る意識です。きつく握りしめると前腕が緊張し、腕に意識が向いてしまいます。このような点から、プル系の種目では腕で重りを引いてしまいがちです。
背中より筋肉が小さな腕を使うと疲労感が増し、追い込めた気になってしまいますが背中への負荷が逃げてしまうので要注意です。重量を上げる際にも、腕を使っていないか意識しましょう。
高重量を扱いたい場合は、リストストラップなどを利用し腕の力を使わずともダンベルを支えられるようにすると良いでしょう。
腕だけではなく背中の引き上げも!
フォームの説明の際、肘が先行するように上げると言いましたが、慣れてきたらここでもう一動作を加えてみましょう。ダンベルを上げる前に、腰の位置を固定したまま背中を反るようにして広背筋を収縮させ、軽くダンベルを上げてみましょう。
そこから脇を締めながら肘を先行するようダンベルを上げると今まで以上に広背筋を収縮させることができます。
参考動画
身体が開かないように注意 重さに負けて腰をぶらさない!
高重量を狙ったり、限界が来たりすると、半身を開くようにして重さを上げてしまわないよう注意です。半身を開く動作というのはベンチに乗せている側の肩と腰を支点に身体を回転させているだけなので、広背筋が収縮していません。
しっかりと広背筋が収縮するよう、身体を開くのではなく肩甲骨を下制させましょう。ラットスプレッドのポーズの意識です。
ワンハンドローイングの重量
目安としてはダンベルベンチプレスの重量と同程度です。しかし、初心者の方にとって背中に負荷が乗せることや肩甲骨を下制させることは少し難しいかもしれません。
そこで、最初は男性ならば5kg程度、女性ならば3kg程度でフォームを確認し、背中に負荷が乗る感覚、肩甲骨を下制させる感覚をつかむことをお勧めします。慣れてきたらどんどんと重量を上げていきましょう。
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まとめ
いかがでしたか。今回はワンハンドローイングについて解説しました。広い背中を獲得するには広背筋と大円筋を鍛えるのが必要不可欠です。ワンハンドローイングならば左右の筋量などのバランスを考え調整しながら取り組むことができます。
また、可動域も広くとれるので、しっかりと背中に負荷がかかっている感覚もつかみやすいと思います。腕に負荷が逃げないよう気を付けながら、広い背中目指して頑張りましょう!
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